受精卵の運命。 着床しない胚がある理由
On 12月 19, 2021 by admin子宮に着床しない胚がある一方で、うまく着床して妊娠に至る胚もあり、その理由を明らかにする新しい研究が発表されました。
しかし、重大な遺伝子異常を持つ胚では、この化学的シグナルが変化しており、着床を困難にするような子宮のストレス反応を引き起こすと、研究者は述べています。
研究者らは、このプロセスを子宮が設定した「入学試験」になぞらえ、胚が着床するためには、この試験に合格する必要があります。
しかし、時には子宮がこの試験を難しすぎたり簡単すぎたりして、健康な胚を拒絶したり、発生に問題のある胚の着床につながる可能性があると、研究者は述べました。
体外受精(IVF)などの不妊治療が失敗する主な理由の1つは、胚が着床しないことなので、この新しい発見は不妊治療にも影響を与えるかもしれません。
着床を支配する要因についての今後の研究により、子宮内膜のサンプルを採取することによって、流産やその他の妊娠合併症のリスクがある女性を特定できるようになるかもしれないと、イギリスのウォーリック大学教授である Jan Brosens 氏は述べています。
「私たちが現在研究しているのは、子宮内膜をどのように変化させて、この『入学試験』を正しいレベルに設定し、着床不全や流産を防ぐかです」と、Brosens 氏は述べています。 場合によっては、これらの障害を持つ胚は子宮に着床しませんが、多くの場合、着床しても後に流産してしまいます。
この研究では、研究者は体外受精によって作られた生後 4 日のヒト胚を使用しました。 この胚の中には、妊娠に成功したものもあれば、発育に障害があり着床に適さないものもありました。 いずれの場合も、研究者らは胚が成長している液体を一部採取し、子宮内膜の細胞を含む実験皿に移し替えて実験を行いました。
レイチェル・レトナー@RachaelRettnerをフォローする。 Live Science@livescience、Facebook & Google+をフォロー。 Live Scienceのオリジナル記事です。
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